手や指が痛い!【手首の関節を上に曲げると痛い】時の自宅での治し方
手や指が痛い!【手首の関節を上に曲げると痛い】時の治療
この記事は 親指の力が入りにくい・親指が痛い・親指が辛い 方へむけ、自宅で自分で今すぐ改善していける方法を説明しています。
1. 『親指まわりのメカニズム』の説明
2. 一人でできる一番効果的な『治し方』の説明
3. まとめとワンポイント
4. さらに細かく知りたい方へ (読まなくてもOKです)
・この記事を書いている僕は治療家歴14年。整体・整骨院経営。専門学校その他で手技講師として活動しています。
1.『親指まわりのメカニズム』の説明
手はたくさんの細かい骨で出来ています。
手首には『手根骨』と言われるブロック状の骨がいくつかあります。
手根骨は骨折をすると治りにくい場所があり厄介な所です。手を強くつくなどして衝撃をうけた時はまずレントゲンなどの検査をしっかり行うことが大切です。
その上で『骨折』などの異常がないのに 親指の力が入らない・親指が痛い場合は、次に説明する〈原因〉からきていることが多いです。
2. 一人でできる一番効果的な『治し方』の説明
〈原因①〉親指が炎症をおこしている。
何かのひょうしに親指まわりが炎症をおこしてしまうことがあります。
この場合は冷やして炎症を治さないといけません。
【治し方①】
まず自宅で横になって寝てみて下さい。
まったく動かない安静状態でも『ズキズキ』とか『ドクンドクン』などと、うずいていたら炎症があります。
ビニール袋に氷と水を入れて(氷枕などでも良いです)、それをタオルで包み、親指を20分間ほど冷やします。
〈原因②〉 手首の関節がつまっている。
指の付け根にはブロック状の骨がいくつかあります。
このブロック状の骨は何かの衝撃や手の使いすぎで少し歪んでしまうことがあります。
この『歪み』とはレントゲンなどで分かるほどに『ズレて』いるわけではありません。
じゃっかん歪んでいるというような表現がピッタリです。
そのような些細なことでも親指全体の不調へとつながっていきます。
【治し方②】 (炎症があっても行って大丈夫です)
【治し方④】 (炎症があっても行って大丈夫です)
左手を治すのを例にあげていきます。
まずは写真の×のあたりを右手で押してみましょう。痛みがあれば歪んでいる可能性が大です。
① 机などの上に手を置きます。
② 左の手首を手前に曲げます。
③ そのまま内側に回します。
④ 右手で左手の親指を持ちます 。
⑤ 親指をなるべく腕に近づけます。
この状態で左手の力を完全に抜いて90秒間待ちます。
⑥⑦ 90秒たったら左手の力を完全に抜いたまま、右手の力だけでゆっくりと指を戻していきます。
⑧ 深呼吸して終了です。ここまできたら左手の力を入れてもOKです。
⑨⑩ 右手で左手の親指を持ちます。
⑪ 親指を奥に捻ります。
⑫ 親指を 小指の付け根の方向 に軽く引っぱります。
この状態で左手の力を完全に抜いて90秒間待ちます。
⑬ 90秒たったら左手の力を完全に抜いたまま、右手の力だけでゆっくりと指を戻していきます。
⑭ 深呼吸して終了です。ここまできたら左手の力を入れてもOKです。
さいごに再び写真の位置を押してみましょう。歪みが取れていれば痛みが減るはずです。
3. まとめとワンポイント
親指の不調が取り切れない場合は 水かきの部分の治療 もやってみましょう。
親指まわりの筋肉をほぐすと不調はさらに楽になっていきます。
4. さらに細かく知りたい方へ (読まなくてもOKです)
「手根骨は動かない骨だから、歪むなんて信じられないな」と思われるかもしれません。たしかにそう言われるように、手首の付け根のあたりを触ってみても硬くて動くようには思えません。
手首の手根骨は八つあります。
大菱形骨・小菱形骨・有頭骨・有鈎骨・舟状骨・月状骨・三角骨・豆状骨の八つです。
この手根骨はマイナーな靭帯などの軟部組織によってガチガチに結合しており 基本的には動かない と考えて頂いて正解です。
しかしどの関節もそうですが 基本的に動かない のであって、0.01㎜単位の動きもないかというとそんなことはないのです。
頭蓋骨の縫合や仙腸関節や手根骨や足根骨などの固まっている部分もほんの少しの動きがあり、歪みは生じるのです。
こういう部分の歪みは、とても小さい歪みなので致命傷にはなりません。放っておいても何とかなります。
しかし何が問題なのかというと、その歪みのせいで 痛くなったり、力が入りにくくなったりすることです。
頭蓋骨の縫合のズレだと頭痛などを引き起こします。手根骨の場合は手が痛くなったり、手に力が入りにくくなります。
それが今回のように大菱形骨・舟状骨の歪みですと、親指の付け根が傷んだり親指の力が入りにくくなったりするのです。
歪みの原因は 手を付いた時の衝撃 であることもありますし、手根骨の関節をつなげている 軟部組織の過緊張 であることもあります。
若年者の方はもちろんですが、高齢者の方でも「親指力が入りにくいなぁ」と思いましたら、ぜひ歪みを取ってみて下さい。それは加齢による筋力低下ではなくて歪みからきているのかもしれないのです。
※ この×の部分は『解剖学的かぎたばこ入れ』という場所です。
ここを押して痛い場合は舟状骨が骨折している可能性があります。気をつけて下さい。(先ほどの二か所の×の部分とは違う場所です)