膝が痛い!【ひざ内側】の痛みの治療法(サポーターしてる若い人必見)

0:00前置き 3:26今回の説明 5:43治し方

10:32治ったかどうか検査 12:58アドバイス



膝が痛い!【ひざ内側】の痛みの治療法

膝が痛む箇所(膝の内側)

この記事は 膝の内側が痛くなっている 方へむけ、自宅で自分で今すぐ改善していける方法を説明しています。

■もくじ

1. 痛みがでる場所の『まわりのメカニズム』の説明

2. 一人でできる一番効果的な『治し方』の説明

3. まとめとワンポイント

4. さらに細かく知りたい方へ (読まなくてもOKです)

・この記事を書いている僕は治療家歴14年。整体・整骨院経営。専門学校その他で手技講師として活動しています。



1. 痛みがでる場所の『まわりのメカニズム』の説明

膝の内側には、スジ(靭帯ジンタイ)と軟骨ナンコツがあります。

スジは膝がズレないように止めているバンドです。軟骨はクッション的な役割をしています。

【膝の内側の痛み】の説明図

スジが切れていたり、軟骨がすり減っていたり割れていたりすると、レントゲンやMRIにうつります。

中高年の方で膝の内側に激痛がはしる方は、軟骨がすり減っている場合が多いです。

逆にまだ年齢的に若く、レントゲンをとっても『異常なし』なのに、(なんだか膝の内側が痛いなぁ)という方は、仕方ないから何となく膝のサポーターをしながら、スポーツや日常生活を行っていることが多いです。このケースはサポーターが必要なのではなく、次に説明する〈原因〉を取り除くことが必要です。


2. 一人でできる一番効果的な『治し方』の説明

〈原因①〉お皿まわりのスジが炎症をおこしている。

何かのひょうしにスジの所が炎症をおこしてしまうことがあります。

この場合は冷やして炎症を治さないといけません。

膝内側の炎症
『炎症反応』というのは、体の中で火事がおきている状態です。

【治し方①】

まず自宅で横になって寝てみて下さい。

まったく動かない安静状態でも『ズキズキ』とか『ドクンドクン』などと、うずいていたら炎症があります。

ビニール袋に氷と水を入れて(氷枕などでも良いです)、それをタオルで包み、お皿の上を20分間ほど冷やします。 

アイシングの詳しい説明はこちら

膝内側のアイシング






〈原因②〉 スジ(靭帯)が、何かのひょうしに強い収縮をおこしている。

スポーツや肉体仕事で膝の外側に無理な力がくわわると、スジが強く収縮をしてしまい戻らなくなってしまうことがあります。

よくスポーツの現場では、「スジ(靭帯)をのばしてしまったよ~」とか「スジ(靭帯)が切れてしまったんだ…」という話が出ます。実はそれ以外にも強く収縮して固まってしまい、膝を作っている他のパーツを引っ張って膝全体のバランス構造を壊してしまっていることがあるのです。

靭帯の収縮による牽引力

スジ(靭帯)のひどい緊張について詳しく知りたい場合はこちら

この『スジ』の強い収縮をとるにはちょっとしたコツがあります。



【治し方②】

まず床に座ります。

この時に背もたれがある所にしましょう。背もたれがないと脱力しにくくなります。

背もたれ

内側側副靭帯の治療法

(今回は左膝を治す場合で説明しています)

左膝を深く曲げ(90°以上)足を組みます。 左足の足首は、右足の太ももに乗せます。

左の膝は、地面から10センチくらいの所に浮いているようにします。

この状態で左足の力を完全に抜きます。(形も大事ですが、脱力も大事です)

左足の力を抜いたまま、そのままの体勢で約90秒間ほど待ちます。

その後90秒たったらゆっくりと楽な体勢に戻します。

この左足をのばして戻す時に両腕の力のみで体を戻していきます。左足にはいっさい力を入れてはいけません。

足と体が正面になったら、一度深呼吸して終了です。

※ この形は左足のスジ(内側側副靭帯)がもっとも力が抜けるポジションです。これで何故よくなるのかの説明はこちら 【筋肉・スジの異常なちぢまり】がとれるメカニズム



3. まとめワンポイント

この記事に書いてある【治し方】は、軟骨がすり減って変形性膝関節症になっている方を治す為のものではありません。 

あくまで『レントゲンで異常がないのに、なぜか膝の内側が痛い』という方の症状に対してのものです。(人にもよりますが10代~30代で変形性膝関節症になっている人は少ないです)


※膝の内側が痛い時は、他の筋肉がこわばって固くなり、遠くから悪影響を与えていることもあります。【太もも】と【膝の最深部の筋肉】と【ふくらはぎ】を同時にほぐすとより効果的です。





4. さらに細かく知りたい方へ (読まなくてもOKです)

「膝の内側の軟骨が減って膝が痛くなっている」これは膝の痛みの中でも一番多い症例ではないでしょうか。レントゲンを撮って膝の軟骨の減少が認められれば、病院ではそれが痛みの原因として結論づけられます。

実際に軟骨が減って骨と骨とが接触してしまい、一歩も歩けずに膝人工関節置換術が必要なケースも多々あります (とくにご高齢の方には多いです)

しかし『レントゲン上は軟骨がある程度減っている』のだけど『痛くない』方も多数います。これはどういったことでしょうか?

それは膝の故障というものは原因が複数あり、それらが重なっている場合があるからなのです。

『軟骨が少し減っただけでは痛みが出ない場合がある』のは何故かというと 痛覚の神経 は膝の軟骨には無く 関節包という関節のまわりにある膜 にあるからです。

膝の軟骨などがすり減ってバランスが崩れ、関節包に歪みが生じることによって、関節包の痛覚神経に刺激が入り『膝が痛い!』と感じるのです。

この場合、軟骨がすり減ってもそれが少量であり膝全体のバランスを崩すに至らない場合は『膝は痛くない』のです。


痛覚は膝まわりの皮膚や筋肉にもあるので、筋肉が緊張して直接筋肉の痛覚を刺激して痛むケースもあります。

筋肉や靭帯が緊張することによって膝のバランスが崩れて関節包に歪みが生じて、関節包の痛覚神経に刺激が入り『膝が痛い!』となるケースもあります。


これらの複合ケースとして、軟骨は少し減っているんだけど、同時に 靭帯・腱・筋肉が緊張して バランスが崩れており、直接の痛みを生じさせているのは 靭帯・腱・筋肉の緊張 の方だという場合ですと、軟骨の方は何も処置しなくても 靭帯・腱・筋肉の緊張 を整体などの治療でとってあげると痛くなくなってしまう訳です。

もちろんこう言った場合でも軟骨の減少はあるので、これ以上軟骨がすり減っていかないような工夫も必要なのですが、全てが全て画像診断だけで100%分かるわけではないということです。

レントゲン・MRI・CTスキャンなどの画像診断はとても大切なものです。しかし同時に他の方法や可能性を選択肢に入れて考えれば解決することも多くなっていくはずです。







2021年2月9日膝まわりの痛み【治療法】