背中の痛み!【ぎっくり背中】の自宅治療法・予防法

この記事は『ぎっくり背中』と『自宅での効果的な治療・予防』について説明をしています。
1. ぎっくり背中とは何か
2. 自宅で出来る治療法・予防法
3. まとめとワンポイント
・この記事を書いている僕は治療家歴14年。整体・整骨院経営。専門学校その他で手技講師として活動しています。
背中の痛み!【ぎっくり背中】の自宅治療法・予防法
1. ぎっくり背中とは何か

『ギックリ背中』の原因は 筋肉・筋膜の損傷 (肉ばなれ状態) と考えられていますが、『ギックリ腰』と同じく完全には解明されていません。
しかし背中の筋肉に無理な負担 (スポーツや長時間のデスク作業など) がかさなり、筋肉・筋膜が限界をこえた時になりやすいようです。
重度のギックリ背中はまったく動けなくなるので、背中が疲れて硬くなっている方は予防も大切です。
【重度のぎっくり背中】 →寝た状態からまったく動けない。トイレにいくのも悲鳴があがるほど。
【軽度のぎっくり背中】 →動くと痛むがなんとか活動することが出来る。じっとした状態ならズキズキうずくことはない
2. 自宅で出来る治療法・予防法
重度のぎっくり背中の治療法
重度の場合は安静にするしかありません。(がんばって病院へ行っても点滴をしてもらえるくらいです)
炎症がある場合は冷やします。
激しく痛むので辛いと思いますが数日でましになっていきます。

軽度のぎっくり背中の治療法
軽度の場合は筋肉・筋膜をゆるめていきましょう。
肉ばなれ状態になっているケースが多いので、背中を直接さわらずに治療していきます。
もちろん治療の後は安静にするとより早く良くなります。
【治し方①】(炎症があっても行って大丈夫です)
背中から腰にかけてロープのような筋肉が何本も走っています。この筋肉をゆるめます。

〈左側の筋肉をゆるめる例です〉

寝転がって横になり上の足を前にまげます。
左手の親指で左腰の筋肉を押します。最初はかなり痛いかもしれません。じっと押し続けて待つとだんだんと痛みがやわらいできます。
2~3分ほどしたら完全に筋肉はほぐれてのびています。
終わったら右側も行います。

押す位置はこのあたりです●
ロープ状になっている筋肉は一か所を押せば全体的にほぐれてのびます。
【治し方②】(炎症があっても行って大丈夫です)
筋膜は筋肉を包んでいる膜です。この膜は複数の筋肉をつないでユニットを作っています。これにより人間は運動しやすくなっています。
筋膜のユニットにより、お腹の筋肉と背中の筋肉はつながっています。

〈この筋膜をゆるめていきます〉

①テニスボールとペットボトル (2リットル) を準備します。
上向きになって寝ます。
②テニスボールをお腹の上に置いて、さらにその上にペットボトルを乗せます。
③左手でペットボトルを支え、そのまま2~3分ほど待ちます。(④暇なのでスマホやテレビを見ていてもOKです)
一か所でも効果ありますが、四か所やると筋膜がとてもやわらぎます。

テニスボールで押す位置はこのあたりです●
あくまで筋肉(筋膜)を押してほぐす治療なので肋骨などの骨は押しません。おヘソも押しません。
※お腹は押すと『ドクンドクン』と強く脈うつ場所があります。これは大動脈があるところなので避けます。(軽く『トクントクン』なら大丈夫です)
ギックリ背中の予防法
普段から背中の筋肉をやわらかく柔軟にしておくと、そもそも痛くなりません。
【治し方③】(炎症が無い場合のみ行います)

テニスボールを置いてその上に寝転がります。
うまく筋肉の位置にあてたらそのまま2~3分ほどじっとします。(最初は痛くてもだんだんと楽になってくることが多いです)
2~3分たったら終了です。

テニスボールを置く位置はこのあたりです● 一日一か所ずつでもよいので、横になったときにやる習慣がつくと普段から背中が楽になります。
〈注意〉背中には腎臓もあるのでここを押してはいけません。(さわると『肋骨の一番下』と『背骨』は骨として硬く感じるので腎臓の位置もわかると思います)

3. まとめとワンポイント
勉強や仕事などで机に向かうのも長時間だとかなり背中の筋肉は疲労していきます。
この疲労は年月をかけると積み重なり、蓄積された大きなダメージとして返ってくる場合があるのです。
※ ストレッチポールなども背中の筋肉を全体的にほぐしてくれるので、予防にとても効果的です。